久遠の神仏


■ 弥勒菩薩 みろくぼさつ

十三仏の六七日導師。三十日秘仏の五日仏。

弥勒菩薩と言えば、半跏思惟像はんかしゆいぞうの弥勒菩薩が有名です 。

五仏の付いている冠をかぶったり、手に宝塔を持っている姿が一般的です。

お釈迦様が亡くなってから56億7000万年後に現れると言われています。

弥勒は友情、友愛、慈愛などを意味するサンスクリット語の音写です。

弥勒仏は、キリスト教でいう再臨主。儒教でいう真人とも言われています。
再臨主と言われる人物として家庭連合(統一教会)文鮮明師があげられます。
様々な悪評を受けながらも着実に信徒を増やし、世界情勢を動かすまでになっています。
統一教会(家庭連合)はなぜ強くなるのか。。。

久遠の神仏に人類を結ぶ役目をする弥勒仏の幻が、文鮮明師の肖像画と酷似していたという証言があります。

神仏に救いを求めても、救われることがない場合があることについて沈黙(遠藤周作)について
で、詳しく説明しています。


■ 千手観音 せんじゅかんのん

千手千眼観世音菩薩せんじゅせんげんかんぜおんぼさつといいます。千の手と千の眼は、慈悲の広大さと、救う手段の豊富さを表します。

冠についている顔は11面または27面あります。顔がいくつもあるのは、救う相手により一番効果的な接し方をすることを表します。
造形的には実際に千本の手を持つものと、代表的な42本を持つものとがあります。

手に持っているものは、出典によって多少の相違がありますが、一例を示すと次ようになります。胸の前で合掌している手を含めて42本です。


※仏様の手を数えるときは本来は本ではなく臂(ひ)といいます。例えば顔が3つで手が6本のときは三面六臂といいます。


1、宝珠=財宝を得る
2、羂索=安穏を得る
3、宝鉢=腹病を治す
4、宝剣=悪魔を退ける
5、三鈷=魔を除く
6、金剛杵=怨敵をくじく
7、施無畏印=怖れを去る
8、日精摩尼(玉・太陽)=闇を照らす
9、月精摩尼(玉・月)=熱や毒の病をいやす
10、宝弓=栄官を増す
11、宝箭=良き友に巡り会う
12、楊柳=病難を除く
13、払子=色々な障りや塵を去る
14、胡瓶=水をそそいで平和を得る
15、傍俳(額)=獣の難をさける楯
16、鉄斧=官難を除き平和をもたらす
17、玉環=よき従者を得る
18、自蓮花=功徳を得る
19、青蓮花=十方浄土に往生する
20、宝鏡=智恵の眼 21、紫蓮花=十方浄土の諸仏を見る
22、宝篋=地中に隠れたものを得て冥福を得る
23、五色雲=神仙道をうる
24、唐瓶=梵天に生ずる
25、紅蓮華=諸天に生ずる
26、戦鞘=逆賊を除く
27、ほら貝=善神を招く
28、ドクロ=鬼神を降伏する
29、数珠=仏手を蒙る
30、宝鐸(鈴)=音声を得る
31、宝印=色々な弁説
32、鉄鈎=龍神を伏す
33、錫杖=善心を発する
34、合掌=諸人に慕われる
35、化仏=仏
36、宮殿=胎蔵
37、宝経=善いことを多く聞く
38、金輪=菩提心
39、頂上化仏=仏
40、蒲桃=五穀豊穣

  キリーク ご真言
おん ばさらだるま きり。


■ 虚空蔵菩薩 こくうぞうぼさつ

十三仏の33回忌導師。三十日秘仏の十三日仏。

虚空蔵菩薩はバリエーションが多い仏さまです。冠に五仏をつけ右手に剣を持っているあたりが特徴です。左手には宝珠または宝珠を乗せた蓮華を持っています。

虚空蔵は、智慧と財宝が収まっている蔵を意味します。智恵と福徳の仏様です。


■ 文殊菩薩 もんじゅぼさつ 
■ 文殊師利菩薩 もんじゅしりぼさつ

十三仏の三七日導師。三十日秘仏の二十五日仏。

右手に剣、左手に経巻を持っているのが特徴です。ここでは蓮台までですが、獅子の上に坐っている姿が多いようです。

お釈迦様 、普賢菩薩と一緒に釈迦三尊のかたちを組みますが、単独で祀られることもよくあります。

「三人集れば文殊の智慧」ということわざがあるように、智慧の仏様です。

上の図は、左手に持つ蓮華の上にはお経の本が乗っています。



■ 普賢菩薩 ふげんぼさつ

十三仏の四七日導師。三十日秘仏の十四日仏。

文殊菩薩と同様、お釈迦様とで釈迦三尊を組みます。

冠に五仏が付いているのが特徴です。また白象に乗っているのも特徴のひとつですが、この仏様にはかなりのバリエーションがあります。胸の前で合掌しているタイプもあります。

智慧の文殊に対し慈悲の普賢といわれます。遍吉菩薩と訳される場合もあります。

■ 普賢延命菩薩 ふげんえんめいぼさつ

密教で普賢菩薩を本尊として、長寿や延命を願って行う延命法では、普賢延命菩薩と呼びます。

姿は二臂と二十臂があります。二臂の場合は金剛薩捶こんごうさったと同体異名とされます。

※仏様の手を数えるときは臂(ひ)といいます。例えば顔が3つで手が6本のときは三面六臂といいます。
※捶フォントに無いので代用です。捶は手偏ではなく土偏です。

■ 勢至菩薩 せいしぼさつ

十三仏の一周忌の導師。三十日秘仏の二十三日仏。

大勢至菩薩、得大勢菩薩ともいいます。

単独で祀られることは少なく、阿弥陀様を中心として観音様とともに祀られ、阿弥陀三尊の形式で祀られることが多い仏様です。

文殊菩薩に並ぶ智慧の仏様で、観音様が慈悲をもって救うのに対し、勢至菩薩は智慧をもって救います。

冠に水瓶をつけているのが特徴です。

30日仏の二十三日仏。

無浄念王の子供です。


■ 金剛界 大日如来 だいにちにょらい

十三仏の13回忌導師。三十日秘仏の二十八日仏。

如来ですが、例外的に装飾品をたくさん付けています。

大日如来は金剛界と胎蔵界の二種類があります。図は金剛界の大日如来です。胎蔵界の大日如来は手の位置と形(印相)が違います。金剛界は智拳印、胎蔵界は法界定印です。

大日如来の名は意味を訳した名前で、音写は摩訶毘廬遮那如来まかびるしゃなにょらいです。毘廬遮那は光り輝く太陽を意味しますので、遍照如来と訳す場合もあります。

初期の仏教では、転輪聖王てんりんじょうおうや阿修羅あしゅら族の王とのしてお経の中に登場します。

キリスト教でいう創造主・神にあたるという説もある。

●五大如来=金剛界五仏
中央大日如来/東阿閃如来/南宝生如来/西阿弥陀如来/北不空成就仏
●胎蔵界五仏
中央大日如来/東宝幢如来/南開敷華王如来/西無量寿如来/北天鼓雷音如来



■ 不動明王 ふどうみょうおう

十三仏の初七日導師。いつも身近で私たちを護るため、大日如来が姿を変えて現われたのがお不動様です。お不動様は信ずる人の心の内に住み、その人を護り、ご利益を下さいます。

お不動さまを動物で現すと竜、物ならば両刃の剣、色ならば金または青黒となります。

お不動さまが右手に持っている剣を利剣といいます。正しい仏教の智慧で、迷いや邪悪な心を断ち切りることを現します。

左手の綱は羂索けんさくといいます。悪い心をしばり善心をおこさせることを現します。

背中の炎は迦楼羅焔カルラえんといいます。カルラは毒をもつ動物を食べるという伝説上の鳥の名前です。この鳥の姿をした炎は、毒になるものを焼きつくすことを現します。

足下の岩は磐石ばんじゃくといって、堅くて大きな岩です。迷いのない安定した心を現します。お経では「金剛石に座し」と書かれていますから、巨大なダイヤモンドに座っていることになります。


■ 阿弥陀如来 あみだにょらい

十三仏の三回忌導師。三十日秘仏の十五日仏。

三尊形式のときは観音様と勢至菩薩を従えます。密教系では左右が逆となります。

阿弥陀様は手の形(印相)にいろいろなバリエーションがあります。図は上品上生印じょうぼんじょうしょういんです。

阿弥陀のサンスクリット語の原名には
 無量寿=無限の寿命をもつ。
 無量光=無限の光明をもつ。の二つがあります。

これから無量寿如来、不可思議光如来、尽十方無碍光仏じんじっぽうむげこうぶつとも呼びます。

●五大如来=金剛界五仏
中央大日如来/東阿閃如来/南宝生如来/西阿弥陀如来/北不空成就仏
●胎蔵界五仏
中央大日如来/東宝幢如来/南開敷華王如来/西無量寿如来/北天鼓雷音如来





■ 定光仏 じょうこうぶつ

三十日秘仏の一日仏。

錠光仏とも書きます。燃燈仏ねんとうぶつとも言われ、提和竭羅仏だいわがつらぶつと音写します。

灯火を輝かす者という意味です。

過去の世において、修行中のお釈迦様に成仏の授記を与えたとされる仏様です。

日月燈明仏---妙光菩薩---定光仏という教えの流れがあります。

授記=未来の世において、必ず仏様になれることを予言した保証書。



■ 妙見菩薩 みょうけんぼさつ

北極星を神格化した仏様です。北辰妙見菩薩、妙見尊星王ともいわれ、菩薩でありながら分類では天部として扱われます。

本地仏に関しては、お釈迦様、観音様、お薬師様など異説が多くあります。

十一面観音を本地とする軍神としての妙見神もあります。

明確に姿が定められていなかったので、古いものは吉祥天のようなものもあります。

現在では亀に乗って剣を持つ姿が多く、尊星王曼荼羅では竜に乗ります。髪を撫でつけた髪型が特徴です。

四臂の忿怒相の像もあります。

日蓮宗のお寺に多く祭られています。

※仏様の手を数えるときは臂(ひ)といいます。例えば顔が3つで手が6本のときは三面六臂といいます。



■ 燈明仏 とうみょうぶつ

三十日秘仏の二日仏。

雲自在燈王ともいいます。日月燈明仏と同じともいわれます。


■ 多宝仏 たほうぶつ ■ 多宝如来 たほうにょらい

三十日秘仏の三日仏。

宝勝如来と同じ、とも言われます。

東の方角にある宝浄という世界に居る仏様です。

ふつう多宝塔にお釈迦様(左)と共に祀られます。

お釈迦様が法華経を説いているとき、高さ500由旬ゆじゅんの宝塔が出現し、法華経が真実であることを賞賛しました。そして、中に坐していた多宝如来が半分席をゆずり、並んで坐った話しに基づきます。

 

※1由旬=約7キロメートル。数値はかなりアバウトです。
牛に車を引かせて、1日で進める距離?



■ 阿閃如来 あしゅくにょらい

十三仏の七回忌導師。三十日秘仏の四日仏。

左手で衣の端をにぎっているのが特徴です。

西方極楽浄土の阿弥陀様と並んで、東方に住む大乗の仏様の一つとして重視されています。しかし、少し地味な存在で、四仏または五仏のひとつとして祀られるのが一般的です。

鏡のように全てを映し出すという意味で大円鏡智だいえんきょうちと呼ばれる智を表します。

法華経では、前生は大通智勝如来の十六王子の一人とされています。薬師如来と同じと言う考え方もあります。

※閃はフォントにないので代用です。門構えの中はへの下に人が二つならびます。翻訳者が作った造字と言われています。

●五大如来=金剛界五仏
中央大日如来/東阿閃如来/南宝生如来/西阿弥陀如来/北不空成就仏
●胎蔵界五仏
中央大日如来/東宝幢如来/南開敷華王如来/西無量寿如来/北天鼓雷音如来
●四菩薩=四仏
金剛宝/金剛光/金剛幢/金剛咲

■ 二万燈明仏 にまんとうみょうぶつ

三十日秘仏の六日仏。

二万という名称の由来は、万行と万善を合わせたものです。


■ 三万燈明仏 さんまんとうみょうぶつ

三十日秘仏の七日仏。

両手とも燈明印を結んでいます。

二万燈明仏とも言われます。


■ 薬師如来 やくしにょらい

十三仏の四十九日(七七日)導師。三十日秘仏の八日仏。

左手に薬壷を持って、右手の薬指が前に出ているのが特徴です。奈良時代に作られたものは、薬壺を持たないものもあります。

如来の中で、物を持つ如来は薬師如来だけです。

人々の病に応じて薬を施し救う仏様です。通称は「お薬師様」ですが、薬師瑠璃光如来やくしるりこうにょらいと言います。

日光菩薩、月光菩薩を従えて三尊形式で祀られたり、十二神将を従えるときもあります。


薬師如来の浄土は浄瑠璃浄土と呼ばれ、物語などの浄瑠璃の言葉はこれに由来します。

薬師琉璃光如来。



■ 大通智勝仏 だいつうちしょうぶつ

三十日秘仏の九日仏。

三千塵点劫さんぜんじんでんごうのはるか昔に出家して、8,000劫の間、法華経を説きました。

この仏様の子供達もまた出家して、同じように法華経を84,000劫の間説きました。

子供達は全員で16人いて、阿弥陀様や阿閃如来やお釈迦様は、その中の一人です。

大は空、通は仮、智は中道で、空仮中の三観を表します。

※閃はフォントにないので代用です。門構えの中はへの下に人が二つならびます。

空仮中の三観 正しい智慧によって観察する方法。

三千塵点劫 塵点劫はとほもない時間の長さの単位。



■ 日月燈明仏 にちがつとうみょうぶつ

三十日秘仏の十日仏。

太陽と月を灯明としているという意味で日月燈明仏。

無量無辺不可思議の阿僧祇劫あそうぎこうの昔、この仏様が正しい教えを説かれました。そして、その後も同じ名前の日月灯明仏が2万人も次々に現れたといいます。

2万人目の日月灯明仏から---妙光菩薩---定光仏へと教えは受け継がれます。


上の図 右手=施無畏 左手=与願印


 阿僧祇 劫



■ 歓喜仏 かんぎぶつ

三十日秘仏の十一日仏。

菩薩の十の段階で、最初の段階を歓喜地といいます。

自分への執着を捨てて、他のものの悟りを実現するためあらゆる徳目を実践して、そのことに喜びを得える仏様です。



■ 陀羅尼菩薩 だらにぼさつ

三十日秘仏の十六日仏。

陀羅尼の言葉の力で仏法を保持して悪法を防ぎます。

陀羅尼はサンスクリット語の音写で、訳すと総持となるので、総持菩薩ともいいます。

持ち物 舞いながら両手とも袖を持っています。


■ 難勝仏 なんしょうぶつ

三十日秘仏の十二日仏。

他の仏様より智悲行徳が優れているといわれることでついた名前です。


■ 閻魔王 えんまおう

閻魔王はもとはヒンドゥー教の神様で、死後の世界の王様でした。王様は国全体を司るところから、地獄行、極楽行、それぞれのパスポート発行者となりました。

服装が中国風なのは、仏教が中国を経由するとき、道教の影響を受けた為です。

閻魔王は恐ろしい顔をしていますが、仏教ではお地蔵さまの化身です。再び罪をつくらせない為に恐ろしい顔で叱咤しているのです。

焔摩・焔魔・閻羅えんらとも書きます。閻羅は閻魔羅・閻魔王の略称です。


 35日の判定担当は閻魔王



極楽行か地獄行かの判定会議のメンバーは次の10名で、十王といいます。

判定は人が生前中に行った行為によって行われます。五七日(35日)は閻魔大王自らが審査する日で、七七忌(49日)についで五七日は大切な供養の日となっています。


担当忌日 

十王名

本地仏
 初七日 秦広王 しんこうおう 不動明王
 二七日 初江王 しょこうおう 釈迦如来
 三七日 宋帝王 そうたいおう 文殊菩薩
 四七日 五官王 ごかんおう 普賢菩薩
 五七日 35日 閻魔王 えんまおう 地蔵菩薩
 六七日 変成王 へんじょうおう 弥勒菩薩
 七七日 49日 山王 たいざんおう 薬師菩薩
 百カ日 平等王 びょうどうおう 観世音菩薩
 一周忌 都市王 としおう 勢至菩薩
 三回忌 五道転輪王 ごどうてんりんおう 阿弥陀如来


■ 龍樹菩薩 りゅうじゅぼさつ

三十日秘仏の十七日仏。

南インドの出身で、150~250年頃に存在した人です。

バラモン教を勉強した後、仏教に転じて、初期の大乗仏教を確立した人です。

空の思想を確立したことで有名です。

日本では八宗の祖と仰がれました。



■ 観世音菩薩 かんぜおんぼさつ

十三仏の百ケ日導師。三十日秘仏の十八日仏。

単独で祀られることも多いが、勢至菩薩と同様、阿弥陀様の脇侍きょうじとして阿弥陀三尊でまつられます。阿弥陀様の助手的な働きを担当します。

阿弥陀様の化身と考えられ、冠に阿弥陀様の化仏を付けているのが特徴です。

施無畏者せむいしゃ救世菩薩くせぼさつ救世浄聖くせじょうしょう蓮華手れんげしゅ普門ふもん大悲聖者だいひしょうじゃなどいろいろな呼び名があります。

千手観音、如意輪観音、十一面観音、三十三観音など色々ありますが、一面二臂の聖観音が基本です。


※仏様の手を数えるときは臂(ひ)といいます。例えば顔が3つで手が6本のときは三面六臂といいます。


■ 鬼子母神 きしもじん

鬼子母は夜叉神の娘で、鬼の妻となり子供をたくさん産みました。性質は荒く、小さな子供たちを食べるので、人々から恐れられていました。

お釈迦様は、これを戒めるため鬼子母の末っ子を隠し、子を失う悲しみを説きました。それいらい鬼子母は善神となりました。

鬼子母神、愛子母、歓喜母、功徳天などと呼ばれ、子授け、安産の神様です。

鬼ではなくなったので、鬼子母神の鬼の字は、鬼の角にあたる頭の点を取った字を使います。

鬼子母は法華経信者を守るという話があるので、日蓮宗の寺によく祀られています。

サンスクリット語の名前はハリティー。訶梨帝または訶梨底かりていと書きます。古代インド神話に出てくる羅刹らせつ=女の鬼です。
生んだ子供は500人、千人、1万人、といろいろな説があります。

■ 日光菩薩 にっこうぼさつ

三十日秘仏の十九日仏。

単独で祀られることはなく、薬師如来の左脇仕として祀られます。

日の光で人間の煩悩を照らし、仏の英知を授けます。


■ 月光菩薩 がっこうぼさつ

三十日秘仏の二十日仏。

月光遍照、月浄などとも呼ばれます。

姿としては月輪を持つことが多い。

単独で祀られることはなく、薬師如来の右脇仕として祀られ、薬師如来の教えを伝える役目を日光菩薩とともに受け持ちます。

月の光のような、やさしい慈しみの心を授けます。


■ 無盡意菩薩 むじんいぼさつ

三十日秘仏の二十一日仏。

定慧金剛、無盡金剛菩薩ともいいます。

80種類の無尽の法門を説く仏様です


■ 施無畏菩薩 せむいぼさつ

三十日秘仏の二十二日仏。

内証観世音菩薩とも言われます。

何ものをも畏おそれぬ力を与えること。

施無畏は観世音菩薩の異名としても用いられます。

右手に三鈷杵さんこしょ、左手は与願印を結びます。


■ 大勢至菩薩 だいせいしぼさつ

三十日秘仏の二十三日仏。

大勢至菩薩は観世音様と同じく阿弥陀様の脇侍で、人々の無知を救う仏の智慧を象徴した菩薩です。

持ち物 合掌のみ


■ 薬上菩薩 やくじょうぼさつ

三十日秘仏の二十六日仏。

薬王菩薩と薬上菩薩は兄弟で、ともに諸の良薬で病に苦しむ人々を救います。

持ち物 玉幡ぎょくばん



■ 廬遮那仏 るしゃなぶつ

三十日秘仏の二十七日仏。

盧舎那仏とも書きます。光明遍照こうみょうへんじょうともいいます。太陽を意味します。

大日如来やお釈迦様と同じようなことなのですが、微妙な解釈の違いがあります。


■ 小島荒神 こじまこうじん

四臂の神将形です。

※仏様の手を数えるときは臂(ひ)といいます。例えば顔が3つで手が6本のときは三面六臂といいます。

三宝荒神  如来荒神

■ 薬王菩薩 やくおうぼさつ

三十日秘仏の二十九日仏。

薬をもって人々の身心両面の治す仏様です。もとは星宿光という名の長者で、電光明長者という弟がいます。

後に星宿光は薬王菩薩に、弟は薬上菩薩やくじょうぼさつになります。そして将来は浄眼如来、浄蔵如来におのおのなると言われています。

また薬王菩薩は、一切衆生喜見菩薩の生まれ変わりとされています。

薬師如来の八大菩薩の一人であり、阿弥陀様の二十五菩薩の一つでもあります。

楊柳観音と同じとする説もあります。

持ち物 幢幡どうばん


■ 釈迦如来 しゃかにょらい

十三仏の二七日導師。三十日秘仏の三十日仏。

お釈迦様は装飾品を付けていないのが特徴です。また誕生仏は上半身裸の子供の姿で、右手で天を左手で地面を指しているのが特徴です。

釈迦は種族の名前です。通常私たちが呼んでいるお釈迦様の名前は、姓がゴータマ、 名がシッダールタといいます。

ゴータマは瞿曇くどん、シッダールタは悉達多しっだった、悉陀しっだなどと書きます。

釈迦は釈迦牟尼の略で、釈迦族出身の聖者を意味します。

仏や仏陀ぶっだは、目覚めた人、悟った人と言う意味で、もともとインドではすぐれた修行者や聖者に対する呼び名として使われていました。

三十日秘仏 さんじゅうにちひぶつ

縁日は仏さまや神様と特に縁を深く結び、格別のご利益を受けることができる日です。

甲子の日=大黒天 寅の日=毘沙門天 巳の日=弁財天
庚申の日=帝釈天 午の日=稲荷明神 亥の日=摩利支天
などのように十二支で定められたものと、下記の表のように日にちで定められたものがあります。

数ある仏さまの中で特に身近な、お不動さま、お地蔵さま、観音さま、などは本来の縁日以外に下一桁の同じ日も縁日となっています。

各日の上段名称は西暦900年代に中国で定められた三十日秘仏で、縁日の基礎となったものです。二段目以降はその他の縁で定められ、現在よく行われている縁日です。

※閃はフォントにないので代用しています。門構えの中はへの下に人が二つならびます。